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【過去キャンプ整理】マジャク釣りからの小岱山ふるさと自然公園丸山キャンプ場

マジャク
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さて、過去に行ったキャンプ場について、記憶を頼りに書く回。

今回は熊本県は玉名市にございます、”小岱山ふるさと自然公園丸山キャンプ場”について書いていきましょう。

きみはマジャクを知っているか

「シャコ食べたくない?」
から始まったこのキャンプ。

有明海に生息するへんてこりんな生物の一角を担うシャコ的な生き物Xを、自分達で釣り上げて、食して、テントに泊まろうではないか。という企画。

正確にはシャコではなく、”アナジャコ”と呼ばれるシャコの遠い親戚で、熊本の荒尾では”マジャク”と呼ばれている。

その釣りかたがユニークで、マジャクが暮らす穴の中に書道用の筆をつっこみ、といといむずむずしてくるマジャクを穴の入口まで誘い出し、だまし討ちのようにして素手でつかみ取るという、伝統漁法なのだろうが、これは果たして釣りとよべるのかどうなのか、マジャクにとってはえらく迷惑な釣りかたで釣り上げる釣りである。

マジャク釣りの極意は奥深し

そんなマジャク釣り。
まずは猟場を作るところから始まる。
ご存知の通り、熊本県荒尾の有明海はだだっぴろい干潟である。
まずはそこを掘るのだ。

マジャク釣り場有明をバックに掘る人

海水が貯まっていないエリアで、マジャクがいそうな場所に目星をつけて、でかいクワを使って表面の泥をこさぐ。
こさいでこさいで、直径2mほどの範囲をこさぎながら、その周囲に泥で土手を作る。
そうすると猟場の完成だ。

ちなみにクワは、一般的な畑を耕す用のクワではなく、でっかい泥掻き出し用のクワでなければラチがあかない。

クワの違い左がマジャク釣り場作り用のクワ

土手を作り、うまく土手の内側の水をかき出すことに成功すると、3cm程の穴が無数に空いているのが見えてくる。
これがマジャクの住処だ。

マジャクの住処

この穴は2つでひとつのトンネルになっており、ひとつのトンネルには高確立で1匹のマジャクが住んでいる。
どの穴がどの穴に繋がっているのか見極めながら、トンネル1つにつき1本の筆を差し込んでゆく。

しばらく待っていると、筆を外敵だと勘違いしたマジャクが、筆を押し出してくる。
そこを、さっ!!と捕まえるのだ。

ただこれが難しい・・・。

マジャクは警戒心が強く、筆にストレスを与えるとすぐに引っ込んでしまう。

現地のマジャク採り名人は、筆で上手く誘いをかけながら次々に釣り上げてしまうが、理屈はわかっていてもマジャクは簡単には釣れない。

だんだんとマジャクが押し返すタイミングを掴んできても、小さなハサミでつままれたり、自ら腕を切ったりして逃げていく。(マジャクはシャコ同様自切が可能で、腕はまた生えてくる)

このやりとりを泥の中で、素手で行うのだ。
正直少し気味が悪い。
”箱の中身なんだろな”状態である。

半日がかりで経験を積み、ベテランの狩猟方法を目で盗みながら頑張ったものの、当初想定していた漁獲量には遠く及ばなかった。

マジャク

マジャク釣り体験としては、潮干狩りと釣りの中間のようでとても楽しかった。

小岱山ふるさと自然公園丸山キャンプ場

荒尾の漁協を出てランチを取り、買い出しを済ませ、夕方4時頃には小岱山ふるさと自然公園丸山キャンプ場に到着した。

無人のビジターセンターで受付を済ませ、フリーサイトへ向かう。
これが見事にほぼ貸し切り状態。

スズメバチの存在に注意しつつ、見晴らしの良いサイトにテントを設営した。

森のキャンプ場

森の中にある雰囲気の良いキャンプ場だが、地面はかなり硬く、駐車場からも距離があるのが難点か。
カートが借りれるものの、サイトまでは石畳のため、ガタガタしてカートを押しにくい。
この石畳、森の中の散策にはぴったりなんだけど、いかんせん長い距離をガタガタさせながら荷物を運ばなければならないため、大変だった。

ここは予約不要の無料キャンプ場だが、綺麗な簡易水洗トイレと、屋根付きの炊事棟があり、設備は申し分ない。

簡易水洗と言っても、洋式もあり、とても管理が行き届いている。トイレットペーパーも完備。

小岱山ふるさと自然公園丸山キャンプ場でのご飯

キャンプ料理

夕飯は焚き火をおこしてオイルサーディンパスタと網焼き料理。

この日初めてワンポットパスタに挑戦し、微妙な結果に終わった。
(ワンポットパスタとは食材の調理から、パスタを茹でる工程まで、全てをひとつの鍋で済ませてしまうパスタの調理法である)

ワンポットパスタ

そうしてこの日のパスタに付けられた名前が『ナニコレパスタ』である。
カモノハシ似のマイガールフレンドが「なにこれ?」と言いながら食べたので、このような不本意な名前が付けられた。

ここで弁明したいのだが、このパスタは非常にウマいのである。本来は。
ただこの日は、(食材消費の都合により)タマネギを通常の倍の量入れ、ワンポットというパスタの煮汁が全て投入される調理法だったため、和風テイストのはずが、見た目は和風、味はスイーツになってしまったのが誤算であった。
また、作り始めに「今日はオイルサーディンのペペロンチーノ作るよ!」と宣言したため、そのギャップに「なにこれ」となっただけである。
本来はウマいキャンプメシなのだ。

そして網焼き料理のメインはもちろん、ず〜っと食べるのを楽しみにしていたマジャク。
釣れた量も大したことないので、さっと洗って全て塩焼きに。

マジャクの網焼き

いやぁ・・・いや、、、いや。
え・・・美味しくない・・・というか食べちゃダメな味がする。

毒々しい味。
なぜ?泥が取れてなかった?

このときのマジャクさん、美味しく食べれずにほんとにごめんなさい。

個人的にはクセが強いワイルドな味が好きで、だいたいどんなものでも美味しくいただける体質と口をしているので、多分処理を間違えたんだろうなぁ・・・

それがあって、今年はマジャク釣りは断念。
おいしく食べれないのならむやみに釣ることはできないな。
ちゃんと正解のマジャク料理を食べてみるまでは、自分で釣って食べるのはおあずけ。