生き物を愛するファミリーキャンパーの皆様、ようこそ。
突然ですが、生き物を育てるのって、いいですよね。
ぼくは小学校の頃から率先して『飼育係』を買って出ていました。
「『飼育係』なんて面倒臭い…というか本当に臭いし、やりたくない!」
そんな意見がこの世に存在するなんて、全く知らずに大人になったぼくですが、40歳目前になって初めて飼い始めた生き物がいます。
そう、メダカです。
メダカはいいですよ〜。
是非、小さなお子さんがいるご家庭はメダカ飼育にチャレンジしてみてください!
もくじ
なぜ今メダカなのかと言うと
きっかけはやはり子供でしょう。
近所のお寺さんがプランターにメダカを飼っていたんですね。
それを食い入るように見続ける息子。
テコでもそこから動こうとしない息子と一緒に、色とりどりのメダカを眺めてるうちに、思っちゃいました。
「あ、睡蓮鉢でメダカ飼いたい。」
睡蓮鉢で睡蓮や水草を育てながら、一緒にメダカを泳がせる『ミニビオトープ』を作れば、子供もきっと喜んでくれるし、何より面白そうだぞ。
そう思ったのがメダカ飼育のきっかけです。
思いたったが吉日。
家に帰って早速メダカについて調べました。
魅力あふれるメダカ飼育
ネットでメダカについて調べてみると、出るわ出るわメダカの記事。
こんなにもメダカ飼育が人気だなんて、知りもしなかったです。
アクアリウム人気は特に根強いジャンルのようで、圧倒的なファンの数に支えられてるんですね〜。
メダカ飼育自体も難しくなさそうで、初心者でも飼えないことはなさそうです。
メダカは種類も多く、品種改良も盛んに行われているのだとか…ふむふむ。
絶滅危惧種のメダカ
ぼくが子供の頃は田んぼの脇の用水路を網で掬うだけで、簡単に捕まえれたメダカ。
その後数が激減したようで、現在では絶滅危惧種に指定されています。
「絶滅危惧種と言ってもその辺の川にいっぱいいない?」とも思ったりしますが、遺伝子的に純粋な固有種ではなかったりするそうで、そもそも生物と環境は密接に関わり合っているため『たくさんいるから絶滅しない』というわけでもないそうです。
勉強になりますね〜。
ちなみに日本固有の原種はいわゆる『クロメダカ』の仲間『キタノメダカ』と『ミナミメダカ』という品種で、小学校などでよく飼われているのは『ヒメダカ』という品種です。
勉強になりますね〜。
日本が世界に誇れる観賞魚に!
日本の観賞魚の代表格といえば『錦鯉』ですね。
白地に紅色や黒色の入った煌びやかな魚体が目を惹きますが、ハイグレードの個体などは色の入り具合なども非常に厳格に審査されています。
成長しないと予測がつかないような世界ですが、徹底した繁殖管理と絶妙な個体選別により、日本の観賞魚らしい奥ゆかしさが世界的な人気を集めているそうです。
特にアジア圏からは鯉は『昇竜』とも称されるほど縁起の良い生き物と考えられているので、日本の錦鯉は非常に高く評価されているのです。
メダカもそうした評価を受けられるように、頑張っているところなんですね。
ブリーダーによる品種改良も盛ん
これも知らなかったんですが、メダカにはものすごい数の品種が存在していて、今現在も新たな品種がどんどん生まれているらしいです。
『錦鯉』に比べて、まだまだ品種改良の歴史は浅いですが、メダカは繁殖するペースが早く、数ヶ月で子供が育つため品種改良の結果が得やすく、全国のブリーダーたちの手によって新種が作出されているのです。
選んだメダカは『幹之メダカ』
そんな数多くのメダカからぼくが飼育に選んだメダカの品種が『幹之(みゆき)メダカ』です。
『幹之メダカ』は『楊貴妃(ようきひ)メダカ』と並ぶ、最も代表的な改良メダカです。
この2種が作出されたことをきっかけに、メダカの品種改良の道が開けたと言っても過言ではないそうです。
そんな幹之メダカの特徴は『体外光』と呼ばれる、背中が発光する不思議な性質を持ちます。
上から眺めると、背中がギラギラと輝いて見えるので、睡蓮鉢やビオトープでの鑑賞に向いています。
もちろん横から鑑賞しても可愛いですが、上から鑑賞するとたかがメダカなれど神秘的な輝きを放ちます。
メダカに最も大事なものは水です。
メダカを飼育する上で最も重要なものは『水』です。
魚類は水中でしか生きられないので当たり前ですね。
「水なんか蛇口ひねればいくらでも出てくるだろが。」と考えるのは…超初心者です。
「違うよ。水道水には塩素が含まれるからカルキ抜きが必要なんだよ。」と考えるのは…初心者です。
メダカが生きていける水にするには、そこからさらにバクテリアを繁殖させて、なおかつそのバクテリアのいる環境を維持しなければならないのです。
わずか10リットル程度の飼育水の中でも、『ちゃんと』本物の自然と同じように食物連鎖の循環システム(濾過)を作る必要があるのです。
こうした仕組みを知ることも、生き物を学ぶ上で重要であり、楽しくもあるわけです。
その知識が欠けると大失敗しますので、注意しましょう。
…と、大失敗した人間が言っていますので、本当です。
メダカと一緒に飼うべき生き物
メダカは他の生き物と混泳させることも可能です。
アクアリウムの世界ではむしろ弱い存在なので、他の生き物を脅かすこともなく、大抵の相手とは仲良く過ごすことができます。
逆に捕食されることは考えられるので、その点を注意しましょう。
マツモなどの水草はもちろん、巻貝やミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビなどは、水槽内を綺麗に保ったり、濾過の役にも立つので一緒に飼うのがおすすめです。
実際に自然環境で共存している生き物で、なおかつメダカを襲わない生き物であれば、同じ水槽で飼育することができます。
メダカの入手方法
ネット販売などでも飼うことができますが、最初に買うなら生体販売を行なっている実店舗で購入するのがおすすめです。
ホームセンターなどでは弱っている個体が混ざっていたり、相場よりも高額に設定されていることも多いので、評判の良い専門店で購入するのがおすすめです。
狙っている特別な品種などがあれば専門店で取り寄せてもらうか、信頼できるネットショップや、その品種のブリーダーから直接購入しましょう。
まわりにメダカ飼育に詳しい人がいれば、その人から譲ってもらうというのも手です。
実際に飼ってみよう!
メダカ飼育を始めるためには何から準備すれば良いでしょうか。
まずは上述したように飼育水が必要になります。
水槽内で飼育水を作り、飼育可能な状態にすることを『水槽を立ち上げる』と言いますが、全くの初心者がゼロから水槽を立ち上げるには1ヶ月以上かかると考えていてください。
1ヶ月以上かければかなり安定した飼育水になるとは思いますが、それより短い期間で飼育を始めてしまうと頻繁な水替えが必要になり、下手すると生体にダメージを与えてしまいます。
新たにメダカを迎えつつ、ゼロから飼育水を作る場合は、少なくとも10日前から準備を始めましょう。
メダカを育てる前に、水を育てる必要があることを理解しましょう。
ちなみにすでに飼育水をたっぷり用意できているプロであれば、即日で水槽を立ち上げることもできます。
十分に育った水があるからできる裏技ですね。
メダカ飼育で絶対やっちゃダメなこと!
生き物を育てて管理することは大変なことです。
餌やりや掃除などのお手入れも必要で、最期まで責任を持って育てなければなりません。
本文中にも書きましたが、もしペットのメダカを放流して、近所の川や池で繁殖させてしまうと、もとからそこに住んでいたメダカたちの子孫が遺伝学上の固有種ではなくなってしまう恐れがあります。
飼育放棄は絶対にやめましょう。
メダカのいる生活
毎日の餌やりや水槽のお手入れは大変ですが、メダカのいる自然環境を目指せば比較的楽に飼育することも可能です。
最低限の餌やりは必要ですが、本来メダカは丈夫な生き物で、成魚であれば2〜3日餌がなくても大丈夫なので、大きく生活を変える必要はありません。
何よりも生き物を観察する子供たちの目の輝きは、何ものにも代え難いですね。
生き物の尊さや自然の仕組みを伝える意味でも、外出しがちなファミリーキャンパーにはメダカ飼育を是非おすすめします。