生き物LOVEのみなさま、どうぞよろしく。
生き物好きのファミリーキャンパーへ向けて、メダカの記事です。
なぜファミリーキャンパーにメダカ飼育がおすすめなのかと言うと、下の記事をご一読ください。
さて、今回は恥を偲んで記事を書きます。
メダカ飼育の大失敗談です。
ぼくがメダカを最初に飼い始めた頃、自分の知識不足のために7匹のメダカたちを全滅させてしまった経緯をここに記録します。
こっそり隠しておきたい大きな恥ですが、きっと誰かのお役に立てることを信じて記事に残します。
*生き物の生き死にに過敏な方は、今回は読まずに飛ばしてください。
もくじ
最初に結論
もしここを読んでいる方が『メダカの突然の☆』に悩まされる、アクアリウム初心者であれば、即刻水質チェックを行なってください!
かなり高い確率で、問題は水質にあるはずです。
水質チェックを行い、できる対策を講じつつ、頻繁な水換えが必要になると思います。
複雑な問題がある場合もありますが、大抵は水質の改善で解決できるはずです。
特に飼育初期は、自分の勘や考察より何より『水質チェック』が大事ですよ!!
こんなトラブル起きていませんか!?
飼い始めたメダカやエビが急に死んでしまったという経験はありませんか?
朝には元気だったのに仕事から帰ってきたら死んでいた。
最初は元気だったけど、1週間くらい経って急に死んでしまった。
複数のメダカが一気に死んでしまった。
こうしたトラブルが起きたら、飼育環境を即刻見直す必要があります。
メダカ飼育の最初の準備
メダカ飼育に最も重要なものは最初の水作りです。
これから初めてメダカを飼おうとしているほとんどの方は、水作りの準備が整っていない場合が多いでしょう。
メダカに限らず、淡水で生きる生き物のための、最初の水作りの方法を確認しましょう。
メダカの飼育水の作り方については下の記事を参考にしてください。
メダカが星になる理由
メダカが☆になる原因は主に以下のものです。
水質が悪い
水質が悪いとメダカは簡単に弱って死んでしまいます。
水質が安定してしまえばほぼ何もしなくとも大丈夫ですが、最低限の水足しや水換え、掃除をしてあげましょう。
定期的な水質チェックをしておけば安心ですね。
水中の酸素が足りない
そもそもメダカの個体数が多いと水質が悪くなりますし、酸素不足にも陥りやすくなります。
酸素不足にならないよう、たっぷりの水草と一緒に育てたくなるかもしれませんが、それは要注意です。
水草は夜中には光合成ができず、CO2を出しています。
大量の水草があると、一見たくさん酸素があるように言えますが、夜中の間は酸素不足に陥りますので注意しましょう。
極端に酸素が不足するとメダカも死んでしまいます。
餌が足りない
メダカには実は胃というものがありません。
なので食いだめすることができず、目に入ったものはとりあえず食べてしまおうとする習性があります。
しかし、本来はメダカは丈夫な生き物なので、2〜3日くらいは餌がなくても平気ですが、あまりに放置してしまうと餓死してしまいます。
特にこどもの間は身体が大きくないので、こまめに餌をあげましょう。
生まれたばかりの針子なら1日に5回ほどの餌やりが必要です。
稚魚で1日2回、大人になると1日1回で十分でしょう。
喧嘩
メダカ同士の喧嘩で致命傷になるような怪我はしませんが、喧嘩で出来た小さな傷やストレスが原因で病気になって、死んでしまう場合があります。
特に、飼育しているメダカ達の中で、オスの割合が多いと、弱い個体やメスが追いかけ回され、体力を消耗してしまうので注意しましょう。
オス1匹に対してメス2匹の割合で飼うのがおすすめです。
我が家の初期メダカが全滅するまで
さて、ここからが本題です。
我が家で最初に飼い始めたメダカたちの☆を、なぜ食い止めきれなかったのか。
なぜ判断を誤ったのかを時系列にまとめていきます。
今回の件で、メダカ飼育で言われている「当たり前のこと」が当てはまらない場合もあるということを知りました。
①メダカ購入時点での失敗
まず購入するメダカについてですが、特別に高価な品種ではなくても良いです。
でもできるだけ同じ飼育ケースで泳いでいるメダカを選びましょう。
うちで初めて飼った7匹は、メダカ屋さんの『メダカ掬い』で捕ったメダカでした。
高級品種の稚魚という触れ込みでしたが、こういうイベントに回される稚魚は、ブリーダーによる選別から漏れた個体であることを後から知りました。
しかも色んな水槽からごちゃ混ぜにかき集められているので、メダカ同士の仲もあまりよくありません。
雌雄選別が不確かだったり、弱っていたりするので、できれば最初は同じ水槽で育てられたメダカたちを選ぶべきでしょう。
そしてこの日、同時に飼い始めたのが5匹のルリーシュリンプ。
後にこのルリーシュリンプが判断を曇らせるきっかけとなります…。
②水作りに必要な期間の見誤り
最初にメダカを購入したのは2022年の8月7日でした。
飼育水の用意を始めたのは2022年の7月25日。
市販のバクテリアも投入していました。
バクテリアの繁殖には10日以上が必要(水槽立ち上げ)というように聞いていたので、十分な期間を取ったと判断していましたし、メダカ購入時にもメダカ屋さんに確認し、それで大丈夫だと言ってもらってました。
今になって思い返すと、これでは不十分だったようです。
③1匹目が☆になる
8月11日深夜1時頃。
メダカ飼育の開始から4日後の深夜。
最初の1匹目が☆になりました。
発見した瞬間の自分の目には『突然死』としか思えませんでした。
なぜ死んでしまったのかよく思い返してみると、最初に睡蓮鉢へメダカたちを投入したとき、息子と一緒に作業をしていました。
当然息子も手伝いたがり、網を持たせたのですが、その際に過って1匹地面に落としてしまったのです。
その個体とたまたま同じ個体だったので、ごく短い時間でも「地面に落としたことが原因なのだろう」と考えてしまいました。
この最初に☆になった個体は、どうやらメスだったようで、我が家に来ていた7匹の新入りメダカの中で、2匹しかメスがいなかったことも後に『誤った憶測』を立てることになります。
残り6匹の中でメスはたった1匹。
縄張り争いの喧嘩が始まります。
④2匹目、3匹目が☆になる
8月11日午前10時頃。
その翌朝、睡蓮鉢を覗くと、さらに2匹のメダカが☆になっていました。
水槽内を観察してみると、どうやらいじめっ子がいる様子。
メダカは喧嘩で死んだりしないと聞いていたのですが、いじめっ子はプリンカップで隔離して様子を見ることに。
隔離の仕方はネットで調べて、水の行き来ができるように、プリンカップに複数の穴を開けて、『いじめっ子』をプリンカップの中に入れて隔離しました。
メダカはケンカでは死なないの?
メダカ同士はケンカで相手を死なせたりはしないのでしょうか?
過去にネットで見かけた意見はこうです。
「メダカはケンカでは死なない。なぜなら、あんなに小さく弱い生物が、外敵も多いのに自分達で殺し合いの喧嘩をしていたら、自然の摂理に反するから。」
とても説得力があるなと思ったんですが、自然界ではわかりませんが、水槽の中のメダカでは例外もあるようです。
直接の致命傷は与えられなくてもケンカのストレスが原因で、病気になったり、体力が尽きてしまって死んでしまう場合があるようです。
⑤4匹目が☆になる
8月11日18時頃。
2匹目と3匹目が☆になった日の夕方、仕事から帰って来るとさらにもう1匹のメダカが☆になっていました。
前日まで他のメダカからイジメられていた個体です。
これで残りは3匹です。
流石にこれは怪しいと思ったのですが、まだ水質のチェックの重要性に気づいていません。
なぜなら、一緒に飼い始めたルリーシュリンプ(エビ)が元気だったからです。
『メダカよりもシュリンプの方が遥かに水質に敏感で、すぐに弱ってしまう』
これは、誰もが言っていたことでした。
アクアリウム好きの友達、実店舗の店員、ネットの情報、どこをみてもそれが常識のように語られているので、全てのエビが元気で、メダカだけが☆になっていく状況に、原因は水質以外の何かだと思い込んでいました。
残り3匹になっても喧嘩が続く
どうしようもない状況でした。
イジメていた個体が☆になると、今度は別の個体がイジメを始めます。
ずっと追いかけ回っている状況なので、体力の消耗や、酸素の欠乏、極度のストレスといった状況が続いているのだろうと考えました。
最初に買い始めたメダカ達はメダカすくいのメダカだったので、おそらく別の水槽で暮らしていたメダカ達です。
加えて、そのほとんどがオスだったため、縄張り争いが苛烈で、体力を奪い合っているのだろうと考えていました。
なぜならエビ達が全員元気だからです。
⑥5匹目が☆になる
8月16日夜中23時頃。
いじめっ子だった5匹目が☆になりました。
立て続けに☆になってから、何日間か犠牲にならずに済んでいたので、もう落ち着いたのかと思っていましたが、やはり何かがダメなようです。
残りは2匹です。
前日まで、オス同士でも求愛行動をしていたり、追い払うような行動をしていたりで、この時点でもまだやはり体力的な何かが原因だと決めつけていました。
真夏の酸素不足
この時点での誤った考察は『酸素不足』です。
これまで立て続けにメダカを☆にしてしまい、色々と調べる中で目にした記事が『バクテリアの異常繁殖』です。
夏の暑い時期に、生体の死体を取り除かずにいると、バクテリアが大量発生し、大量の酸素が消費されることになるため、酸欠に陥りやすいとのことです。
これも説得力を感じました。
外の睡蓮鉢であれば、風が吹いて水面を揺らすので、酸素不足にはなりにくいと聞いていましたが、追いかけられ続けて酸素不足になることもあるのかもしれないと思い、睡蓮鉢の水を虫かごに移し、室内でエアレーションしながら様子を見ることにしました。
⑦6匹目が☆になる
室内でのエアレーション飼育に切り替えても、ダメなようでした。
残り1匹です。
最後の最後まで見当違いな考察をしてしまいましたが、最後の勘違い考察がこれです。
『黒メダカは強い』
そうです。
最後に生き残ったメダカは、偶然にも黒メダカでした。
実際に『水質の変化にも強い』と言うこともあると思いますが、トータルでものすごく強いのだと勘違いに勘違いを重ねた判断をしてしまいます。
「黒メダカは『原種』に近いため、非常に強い」
これもメダカの死について調べているうちに得た知識でした。
最後の1匹まで生き残った、メダカが黒メダカだったため、単純に強い生体が生き残ったのだろうと最後の勘違いを起こすのでした。
⑧最後の生き残り黒メダカも☆に…
ついに最後の1匹までも☆になってしまいました。
全滅です。
経験のあるアクアリストなら絶対に犯さないミスだったはずです。
突然死の原因が、まだ特定できないまま、メダカ達を全滅させてしまいました。
この時点で、メダカの飼育は諦めてしまおうかと思ったのですが、エビたちが全員元気に過ごしていることと、息子とのメダカ観察を終わらせてしまうのは惜しいように思い、もう一度飼育に挑戦しようと思いました。
我が家の睡蓮鉢に、メダカ第二陣を迎える。
第二陣のメダカたちは、アクアリウムに詳しい友人に教えてもらったペットショップで購入することにしました。
筑紫野市にある『ひごペットフレンドリー』さんです。
第二陣に選んだのは全員『幹之メダカ』
初期メンバーのメダカ達は、メダカ掬いで取ってきた様々な品種のメダカでしたが、前回の反省を活かして、全て同じ品種で、同じ水槽の中から5匹を選んで購入しました。
『幹之メダカ』は、生命力が強いので改良品種の中でも特に育てやすく、上見の睡蓮鉢に映える、背中の体外光が特徴的なメダカです。
ペットショップでは通常雌雄の選別は行っていませんが、とても良心的なスタッフさんに担当していただき、オス2匹、メス3匹を選んでいただきました。
一緒に水質チェッカーを購入
幹之メダカと一緒に『水質チェッカー』も購入しました。
前回は福岡でも有名なメダカ専門店でメダカを購入したのですが、網や餌などの基本的なものは買い揃えましたが、水質チェッカーなどは売られていなかったと思います。
買ったのはテトラの6in1という定番の水質チェッカーです。
『リトマス試験紙』のように、水に浸すことで、アクアリウムで重要となる6つの項目の水質を一度にチェックすることができます。
無料の専用アプリで判定と管理もできるので、非常に使いやすくおすすめです。
帰宅後水慣らしをしながら水質チェック
購入した『みゆきメダカ』の水慣らしを行うために、袋ごと睡蓮鉢に入れて水温を合わせます。
その間に水質チェックを行ったのですが、その結果に愕然としました。
メダカなどの生体にとって、強い毒となる『硝酸塩』の数値が異常に高いのです。
『亜硝酸塩』の数値も高めを差しています。
これは…
…全然水槽が立ち上がっていない。
そうです。
10日以上にわたって水作りをし、準備万端かに思えた水槽の立ち上げですが、バクテリアの定着ができておらず、劣悪な水質のまま飼育をスタートさせていたことになります。
メダカが次々と☆になっていった理由は、水質が悪かったからと結論づけました。
なぜルリーシュリンプは無事だったのでしょう?
正直その理由はわかりません。
ですが、メダカが次々と全滅し、水質をチェックしたら飼育に不向きな劣悪な水質だとわかった。
それだけが事実です。
今回の場合は、たまたまルリーシュリンプは無事だったのでしょう。
「水質が悪いのであれば、ルリーシュリンプが先に☆になるだろう」という思い込みも、常識のようであり、常識に当てはまらない場合もあるということでしょうか。
ともかく、何か疑わしい場合はとりあえず『水質チェック』をお忘れなく。
その後
その後はネットに溢れている『当たり前の対処法』が功を奏し、なんとか水質改善まで乗り切ることができました。
具体的には、即日2/3ほどの換水を行い、その後も2〜3日おきに1/3〜半分量の換水を行うということを10日ほど繰り返しました。
もちろん水質のチェックもしながらです。
その結果、ルリーシュリンプと、第2陣として迎えた『幹之メダカ』達は、今でも元気に睡蓮鉢の中を泳いでいます。
おわりに
生き物好きとしては、なす術なく全滅したことを振り返り、それを公にするのはとても恥ずかしい思いはあるのですが、誰かの役に立つことを願っています。
特に、『水質が悪くてエビより先にメダカが☆になる』と言う情報は、自分が調べた限りでは見当たらなかったので、是非参考にしてください。
・まずは水質のチェック
・水質の変化にメダカより強いエビもいる
・メスよりオスを少なめに飼う
・同じ品種を同じ水槽から購入する
・強い品種はいるが、不死身というわけではない
以上が今回得た学びです。
色々と下調べはしたものの完全にアクアリウム初心者でしたので、痛恨の大失敗となりましたが、とてもとても勉強になりました。
みなさんはこんな失敗、しないようにね。